ほいでほいで、その思い出話と今回の美術展がどう関係あんねん、と思ったアナタ。
(変な関西弁やめて、とも思ったそこのアナタ、ええ、アナタ。)
美術館を歩いて進むうちに、
そう、文章(説明文とか)を読んでは絵をみて、
見ては読んで、
ホーとかハーとかつぶやいて、
ふと気がついたんです。
「好き!」
自分の中に、高揚感、感動、喜びがありました。
同時に関心、満足、不快、そして時々恐い気持ち。
ゴッホは結構線が大胆だったり、
色が面白かったり、
絵全体に大きいけど繊細な表情があったり、
「壁」みたいにヌペッとマットな感じで描いてあるところをよく見るとタテヨコタテヨコに筆の跡があったり、
ヒトなのに赤とか青で描いてあったり、
かと思えば肖像画の肌色がすごく綺麗だったり、
波のキラキラ
波のうねり
波の泡
煙突からの煙
木の幹
草の動き
橋のレンガ
道
ひとつひとつが、面白い色の組み合わせで表現してあったり、
たったひとつの色でものすごく奥行きのある絵を表現したり、
面白い、を超えて、震えるような、すごさを感じたのです。
歩き回りながら感情で音を立てる自分の心の中にちょっとびっくりしながらも、
「なんだろう、この感じ。この、ゴッホを見て思ってるこれ」
そう疑問に思ってふとひらめいたのが、「大脳辺縁系」、という言葉だったんです。
大脳辺縁系、とは
記憶や情動などをつかさどることで有名な「海馬」や、
快・不快を決めたり危険信号を出したりあらゆる情動に関係している「扁桃体」や、
感情をはじめ、記憶、情動・衝動、人間の本能、自律神経調節など、とても大事なものを担っている脳の部位、とゆきこは理解しています。
(ゆきこの理解、でございます)
ゴッホの大脳辺縁系なのか、
ゆきこの大脳辺縁系なのか、
はたまた両方なのかは分かりませんが、どーうしてか歩きながら「大脳辺縁系」「大脳辺縁系だこの感じ」と思ってしょうがなかった。
ナゼ。
小学生の頃先生に「線を描くことだけで表現してみてね」と言われて描いた『寝室』や、
指を使って描いた「波」の絵や、
まじまじと見つめずには完成できなかった「夜のカフェテラス」のパズルも、
いずれの時も、ゆきこは自分の中でなにかがすごく引っぱられたり、光ったり、震えたりするのを覚えていました。
ゴッホの絵を見ていると、自分が描いているわけじゃないけど、その引っぱりーー、引力を、大脳辺縁系が感じるように思いました。
(変なこと言ってるようですが、結構まじめです)
歌川広重の浮世絵も綺麗だし興味深いし、なんかいいなー!と思ったし、
ゴッホの研究をしている人たちが彼の描いた絵の「たった一部から」全体像を復元させたという絵も、すごかったしゴッホっぽかったしイヤ限りなくゴッホっぽかったんだけど、
なんか大脳辺縁系の反応の仕方が、ゴッホの時と違う。
これは、非常に不思議なことでした。
(価値判断?いやー・・・でもなんか本能的なものだったような・・・)
教科書やパズルの絵で見る時と違って、美術展の絵は(あたりまえよ、とか怒らないでね)立体感があって、本当に生きているみたいで、吸い込まれそうなくらい魅力的なのに、ちょっと逃げたくなるような不思議な不快感もあって、なんだか面白かったのです。
そんな、オチがよく分からないこのショートコラムですが、最後に、私がゴッホを一緒に見に行った友達の言葉を、シェアして終わりたいと思います。
友達の言ったこと
「ファンゴッホ見てて、どう思った?」
と聞かれて、時代とともに絵が少し違っている感じが面白かったとか、海とか草とか道を表現するのにその色と全然関係ない色を使っちゃう(のに不自然に見えない)ところがやっぱり面白かったとか、そんなことを返したゆきこですが、気になってそっくりそのまま質問を返すと、、、
「ねー、私もその2つが面白いと思った!でもそう、なんか、色を全然違うのを使って表現しているっていうあれを、私は自分の人生にどう適応できるかなーって思ってインスパイアされた」
と返ってきました。
なぬー。
ゆきこ、おったまげ。
それは考えてもみなかった!
そうだよね、海に黄色を使うとか、木にピンクを使うとか、そのゴッホの不思議な「Outside the box(枠にとらわれない)」というあの感じを、もし自分の人生に重ねて見てみると?と考えるのは、すごく興味深くて面白い発想だなーーーと、ゆきこは思ったのでした。
なんだろうね、あてはめてみると、、、。
いつか見つかったら、記事になるかもしれません。そのときは「あの時の!」と思って読んであげてくださいね(笑)
ということで、(どういうことで)
美術の知識も、ゴッホの知識も、とっても素人な私がなんか勝手に語ってしまったわけですが、どうか詳しい皆さんは、これが個人の(それもちょっと不思議な個人の)感想にすぎないということでご了承ください。
知らんくせに好きとか言うな!と怒られてしまいそうですが、ゆきこ、学ぶ心と好奇心だけはあるので、もし良かったらコンタクトページから色々教えてあげてください。
いつも読んでくれてありがとう。